春の紀伊半島の滝旅シリーズをご紹介してきましたが、いよいよラスト。帰り道に立ち寄った滝です!そういえばこのブログで「滋賀県」の滝を載せるのは初めてになりますね(過去にもいくつかは訪ねていましたがブログにアップしそびれております…)。
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前回まではこちら
大杉谷の仙人ツアー【前編:穴場の定入滝&新緑の六十尋滝】
大杉谷の仙人ツアー【後編:サイクリングで秘密の滝へ!】
滝頭不動滝・三重県【奥伊勢フォレストピア 滝&登山ツアー】
アナギの滝・三重県【尾鷲の名瀑!対照的な陰陽の滝】
デンガラ滝・三重県【一枚岩を滑り落ちる美女滝】
観音滝・三重県【熊野市 迫力の巨岩に流れる信仰の滝】
笹の滝・奈良県【十津川村の日本の滝百選!念願の訪問】
十二滝/清納の滝・奈良県【十津川村のお手軽滝&空中の村】
牛鬼の滝・和歌山県【大雲取越〜田長谷林道の滝めぐり】
黒蔵の滝(虚空蔵の滝)・和歌山県【有田川町生石 信仰の滝】
次の滝・和歌山県【遠望も裏見も!みかん畑の先に名瀑あり】
滝ガール、高野山へ【千住博さん奉納襖絵「瀧図」を鑑賞】
薬師の滝/文蔵の滝/三重の滝・和歌山県【かつらぎ町の滝神】
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滋賀県甲賀市、信楽というと、2年前に朝ドラの「スカーレット」の舞台となり、話題になりました。本当は窯元めぐりなんかもしてみたいところなんですけれど、それはまたいつか…
今回は信楽のこちらの滝にやってきました!
●鶏鳴の滝・けいめいのたき●
滋賀県甲賀市信楽町神山。鶏鳴八滝は、神有川にかかる8つの滝の総称で、最大の滝が落差13mの鶏鳴の滝。滝の東にある笹ヶ岳(信楽最高峰)の山頂に古い寺跡があり、元旦の朝になるとこの寺跡の閼伽池から黄金の鶏が現れ新年の幸を告げるという伝説にちなんで名付けられた。駐車場から一番奥にある「神有の滝」までは、徒歩約20分。
来訪日:2021/4/8
駐車場はひろびろ。広場もきれいに整備されています。
入り口の看板によると、鶏鳴八滝とは、「初音の滝・垂尾の滝・白神の滝・鶏鳴の滝・白蛇の滝・白布の滝・岩しだれの滝・神有の滝」の合計8つの滝のこと。一番奥の神有の滝までは20分とのことなので、 ちょうどいいお散歩コースですね。ちなみに、初音の滝、垂尾の滝は入り口より手前にあったらしく、見逃してしまいました(涙)…
信楽といえば、焼き物のたぬきです!
こんな感じで ↓ 渓流沿いの滝の名前を、たぬきさんが案内してくれるようです。かわいい☆
こちらが白神の滝ですね!↓ プロローグ的な、ささやかな流れ…
駐車場から5分ほどでこの渓流メインの滝、鶏鳴の滝が見えてきます!ポンポコさんも待っててくれていますね。
こちらでーす!(この角度だとポンポコさんの歯が怖い)
ゴツゴツの岩を落ちてくる分岐瀑。岩の色も赤系で信楽焼っぽい感じがありますねぇ。
落差13mとのことですが、幅も10mくらいあるせいか、もっと迫力を感じました。細かい水しぶきがあたりに舞い散っていて、それがキラキラと光を浴びていて。気持ちいい!
動画はこんな感じです!
しばし堪能して、先に進もうと歩き出したら…
がさささ!
わ、何だ!びっくりした!
…この子でした☆
ニホンリスでしょうかね。フワフワで超キュート!新緑の季節は動物たちも元気。こっちもニコニコしちゃいます。ちなみにこの写真を撮るのに、リスさんと追いかけっこみたいな感じになって木の周りをぐるぐるしました…(笑)
次の滝が見えてきました!白蛇の滝です!
落差としてはこちらもトータルでは10mくらいあるように見えます。奥行きがあって、岩盤の間をウネウネと落ちてきます。その名の通り、白い蛇のようですね。
横から見下ろすとこんな感じです。
この先には、堰堤が見えてきました!
ダム湖が広がっていました!湖面にも新緑を映し込んでいるから、なんとも爽やかな光景でしたよ。
ダム周辺の森はきれいに整備されていまして、歩いていても心地よかったです。
ダム湖の上流の渓流はまた雰囲気が少し変わってきて、ナメ床が続いています。
こちらが、白布の滝!
そして続いてすぐ見えてくるのが、岩しだれの滝です!
ここ、わたしお気に入りでした〜!幅広のナメ滝で、滝のそばまで降りていくことができます。
いろんな角度から見てみます。日当たりも良くてポカポカ気持ちいいのです。
水面のシマシマ波紋にもいちいち感動…
滝のそばにはツバキも咲いていて、鮮やかな彩りになっていました!
帰りは同じ道を戻ります!鶏鳴の滝にはもう一度ご挨拶。少し日のあたる角度が変わって、より明るく生き生きとして見えましたよ!
趣のある滝をいくつか見られて大満足!きっと紅葉も美しいだろうから、またその季節に来てみたいですね。
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ここから少しおまけです。
滝めぐりのあと、町からは少し外れたところにある信楽の料理屋「尾花」さんでランチ。ランチはお任せで一種類を出していただいています。
お庭を含めて、佇まいが素敵でした…!
店内には信楽焼が飾ってあって、お料理もしみじみ味わい深い和食。器も愛でつつゆっくり過ごせます。たまたま看板を見かけて気になって立ち寄ったのですが、信楽の文化に思いがけずランチで触れることができて良かったです!
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このあと、信楽ではもう一つ滝を見てきました!三筋の滝です!
確かに三本になっています!でも、ここはもったいないことに、これ以上降りれないんですね。ロープがあれば行けたかなと思うんですが、今回はひとりだし危ないので遠望だけにしておきました。
いい滝なんだけどなあ…
さて、三筋の滝まできてみると、近くにMIHO MUSEUMがあることがわかりました。ああ、こんなところにあったのか!と。MIHO MUSEUMは建物がすごいっていうことだけは聞いたことはありました。でもなかなかこの辺りまで来ることってないですからね、せっかくなので立ち寄ってみました!
ここに来るまで全然知らなかったんですけど、桜の季節は大人気らしいんです。この日、しだれ桜がちょうど満開!絶好のタイミングでした。
特に映えるスポットとして話題らしいのがこちらの「桜のトンネル」。↓
なるほど!トンネルの中に外の桜の色が反射してピンク色になるということなんですね!
実際来てみると、すんごいところにすんごい建築があるもんだなあ、と驚きました。ロケーションとしては県立自然公園内なので、見渡す限り山。設計したのは世界的な建築家、ルーブル美術館のガラスのピラミッドで知られるI.M.ペイ氏。自然・建物・美術品の融合がテーマだそうで、アプローチのトンネルも含め、あらゆるところまで計算されつくされているようです。
写真の遠くに、また巨大な建造物が見えます。あちらは、一般にはオープンにはなっていない宗教施設。
MIHO MUSEUMは神慈秀明会という宗教団体の開祖・小山美秀子の個人コレクションを展示する美術館なんですね。「美しいものを求め、それにふれることは精神の高みをもたらし、ひいては美しい社会をうみだす」と…そういう哲学をお持ちだったそうです。滝を愛するわたしも共感できるなあ。
もともとわたしは、そんなにアート全般に興味があるわけではありませんでした(むしろ退屈で嫌いな方だったかもしれないです)。でも、滝に行くようになってから少し見方が変わってきたのかもしれません。
いつも滝という「地球のつくった芸術作品」を鑑賞させてもらっていて思うのは、人間も自然の一部なのだということ。自然からインスピレーションを受けることで、その感動を元に何か創り出したい、表現したいという衝動が人間の中に湧いてきます。創造したい、表現したいという気持ちの根源には、とても純粋な光が存在しているんだ、と。そのことに気づいてから、いろんな芸術作品に光を感じるようになりました。
わたしの滝めぐりの旅は、滝だけではありません。こういう滝以外の寄り道の中にもたくさんの気づきがあります。といっても、滝がなかったらここまで旅をする機会もないわけですよ。やっぱり滝ありき、です。わたしの人生は、滝に導かれているのだなあ。
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さて、春の気ままな滝旅レポートも、これにて終了です!この旅ではいくつの滝に会ったんだろう。再訪した滝については記事には書いていないし…えーと…。数えようとしてやめました!
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大杉谷の仙人ツアー【前編:穴場の定入滝&新緑の六十尋滝】
大杉谷の仙人ツアー【後編:サイクリングで秘密の滝へ!】
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十二滝/清納の滝・奈良県【十津川村のお手軽滝&空中の村】
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滝ガール、高野山へ【千住博さん奉納襖絵「瀧図」を鑑賞】
薬師の滝/文蔵の滝/三重の滝・和歌山県【かつらぎ町の滝神】
また自由な旅ができる日が早く訪れますように…☆