岡山県の滝めぐりレポート、続きです。

神庭の滝を見ている時から雨が本格的になってきたので…
急遽、予定から行き先を変更しました。

雨でも楽しめる場所… といえば、建物の中。
ではなく。

鍾乳洞」です☆

わたしは鍾乳洞もけっこう好き。水の作り出した芸術、というところで、滝と鍾乳洞は同じ魅力がありますよね。

しかも、ここは鍾乳洞の外と中、両方に滝が落ちているという、滝好きにはたまらないスポットなのです。

●井倉洞(井倉の滝)・いくらどう(いくらのたき)●
岡山県新見市井倉。岡山県指定天然記念物。阿哲台地の石灰岩地帯に、長年雨水などが浸食してできた全長1200mの鍾乳洞。高梁川沿いの240m絶壁の壁面に入り口がある。洞内にも地軸の滝(落差50m)などの滝が落ちている。入り口脇には井倉洞内の水を放水する人工滝、井倉の滝が落ちる。営業時間8:30~17:00(入洞受付は16:30まで)、年中無休。入場料大人1000円。
来訪日:2015/5/3

石灰岩の断崖絶壁にぽっかり空いた鍾乳洞の入り口。

対岸から橋を渡っていきますが、そのとき、いきなり滝が迎えてくれます。
これが、井倉の滝!

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落差72m、と、なかなかのスケール!

実はこの滝は、井倉洞の中の水を放水するために穴を開けて作った、人工の滝なんだそうです。これ、自然のままだとしたらすごいなあ、って思いましたが。でも、水は水道の水じゃありませんし、美しい景色ということには違いありませんけどね😊

さて、いよいよ入ります。温度は、ひんやり気持ちいい。

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洞内の地図です。意外と広かった!

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しょっぱなで、いきなり、「滝」がお出迎えです!

「ありさの滝」。

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滝といっても、こちらは、滝のような形の鍾乳石なんですね。

いろんな形状の鍾乳石一つひとつに、目を奪われながら歩いていくので、ついつい時間が経ってしまいます。どきどきわくわく。

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そして。

さばさばさば……♪ 

こんどこそ、滝の音が…!

来ました!
「地軸の滝」だそうです。

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じゃーん!

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って… 水が、うつってない!?

この滝、かなり繊細な水量なんです。
ただでさえ暗いので、透明&白い水の飛沫は、写真じゃなかなかうつりませんね。

でも、確かに肉眼では水が落ちているのが、見えるんですよ〜。写真だと色が付いているように見えるのは、照明の具合です。

こちらの説明ボードによりますと…

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ふむふむ。探索当時、滝を登って行ったらその上にも鍾乳洞が続いていることを発見したそうで。わたしたちも滝の脇に人工的に掘った穴から上に登れるようになっています。

で、これが滝の上!

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滝を上から見ると、こんなかんじ。

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少し流れがあるのが分かりますでしょうか…。

そして、さらに鍾乳洞は続き……(地味に登りなので疲れます😨)

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もうひとつの滝!「音の滝」に到着。

この説明にもある通り、岩陰に落ちているため、姿は見えません。

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滝の音と、水紋だけを頼りに、滝の姿を想像するんですよ。
なんて高度な鑑賞法!

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一生懸命、滝を感じておりましたら。

ふと気配が。

後ろから少し離れて係のおじさんが待っていらっしゃることに気付きました。

…どうやら、わたしがこの日最後のお客さんだったようで。
「この人、ずいぶんじっくり見るなあ」って思われていたかもしれません😅

そんなわけで、小走り気味に出口へ……。

出口には、年季の入った阿哲台の鍾乳洞の解説がありました。岡山県の鍾乳洞の多さの秘密が書いてありましたよ。へええ。知らなかった。

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井倉の滝が、お見送り。

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なんだかんだで、1時間くらい、洞窟のなかに居たみたいです。滝のなかでも、鍾乳洞を落ちる滝というのは、特別に神秘的ですね。すっかり夢中になってしまいました。

今は滝に照明が当たっていますが、鍾乳洞というのは元々はまっくらな場所。人が見つける前、まっくらな状態を落ちていた滝を想像してみると…… なんだか、そわそわドキドキしちゃう。暗闇の番人ってかんじで。

もしかして、まだ発見されていないだけで、地中を落ちる滝は世界にいっぱいあるんじゃないかって。そんなことを考えてみても興奮してしまうのです。

地球を生かしてくれている、大切な大切な、「水」の存在。水は、光が当たる場所だけに存在するんじゃなくて、地中の暗闇でも水は動き、循環しているんですよね。当たり前のことだけど、意識するのってなかなか難しいもので。

「地球の内部にも、滝が落ちている」
その事実は、わたしにとって、地球のことをもっともっと知りたくなる、また新たなきっかけにもなったのでした。

いよいよ、岡山&鳥取の滝旅も、これでフィナーレです!

最後には、井倉洞の近くにあるもう一つの滝。絹掛の滝も立ち寄りました。

●絹掛の滝・きぬかけのたき●
岡山県新見市草間。落差60m。三段構造の滝で一般的に見られるのは最下段の50mの部分。滝前に広場あり。JR伯備線の車窓からも眺めることができる。
来訪日:2015/5/3

絹の糸のように、品のよい滝ですね。

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国道沿いにある滝なので、クルマで気軽に立ち寄れるんですよ。

今回、奮闘してくれたワゴンRちゃんと一緒に!

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とんでもない長距離を走り抜けてくれてありがとうね、おつかれさま〜!

岡山&鳥取の滝めぐり これまではこちら。
琴弾の滝・岡山県【心のふるさと美作で響く音色】
屋敷の滝/奈義町現代美術館・岡山県【自然と人間と芸術と】
三滝(芦津渓谷)・鳥取県【智頭町の「懐かしさ」の理由】
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