ひとつき前に出かけた、鹿児島の滝旅。
前回まではこちら↓
比志島の滝・鹿児島県【鹿児島市近郊で滝探し&絶品うなぎ】
八瀬尾の滝・鹿児島県【祈りの滝から開聞岳の麓、指宿へ】
今回、鹿児島本土の南端、指宿まで足を伸ばしたのには、「雄川の滝に行きたかったから」というのもありました。
それが、指宿からフェリーで東側の大隅半島に渡ろう!というプランです。
鹿児島の東、大隅半島側の南大隅町にある雄川の滝。大河ドラマ「西郷どん」のオープニング映像でも使われて近年人気急上昇ということで、わたしもずっと行ってみたいと思っていた滝でした。
ただ、鹿児島市内から陸路だけで移動するとかなり遠い(高速でも3時間くらい!)ので、せっかくなら指宿もセットにして、フェリーを使うコースで行ってみることにしました。フェリーってあんまり乗る機会はないけれど、その土地らしさを味わえるから好きなんですよね。
指宿側の山川港から、大隅半島側の根占港(ねじめ)までのフェリーを使いました。
指宿のお宿のおかみさんから、「ちょっと早めに行ったほうがいいかも」というアドバイスにしたがって、一番乗りに到着です。
ここで嬉しかったのは…
待合室に猫ちゃんがいたこと!
母子と、母のきょうだい(おじさん)の3匹ですって。係のおじさんが教えてくれました。みんなに可愛がられているみたいです。安心して寝こけるきょうだい猫ちゃんと、ムキュムキュとマイペースにおっぱいを飲む子猫ちゃん。
たぶんフェリー乗り場のどなたかのだと思いますが、ジャンパーを猫ちゃんのために敷いてあげてるのが、優しい…(涙)。ちょっと裏地が起毛してるのが猫ちゃんが好きなんだと思います〜 いやあ、平和です。
この光景をみられただけでもフェリーにしてよかった!と思いました!
開聞岳を背に、ぐんぐん進みます!
フェリー50分。で、南大隅町の根占港に到着です!
そこから滝までは15分くらい。少し狭い道を通っていきます。
●雄川の滝・おがわのたき●
鹿児島県南大隅町根占川北。雄川上流に落ちる。落差46m・幅60m。駐車場から滝つぼまでは、約1.2kmの遊歩道がある。上流展望所もある。
来訪日:2020/1/30
駐車場に到着です!
駐車場にはカフェも!定休日でしたが…
遊歩道は片道1.2kmなので、まあまあ歩きます。杖も用意されていました。
すごく綺麗に整備されています!
歩きやすいですが、アップダウンはあるので、いい運動になりますね。
渓流が近くなってくると、その水の綺麗さにうっとり…
見上げると、オオタニワタリ!やっぱり南国ですねぇ。
歩いているだけでこの土地の自然を味わうことができます。1.2kmの遊歩道も含めて、この滝の魅力かもしれませんね。ちょうどいい整備具合なので。
もうすぐ!
見えてきました!
こちらです!
おおっ!
これはっ!人気になるのもわかる!って感じです〜
滝ガール、きゃあきゃあと興奮。
まず驚いたのは、このスケールです!
わたしが想像していた雄川の滝より、はるかに、スケールが大きかった。
滝の写真って、相対的に比べるものがないとスケール感を掴みにくいんですよ。だから、わたしが滝の写真を撮影するときに心がけているのが、滝のそばになるべく「人」を入れることなんです。そうすると滝の大きさが伝わるんですね。
いま雄川の滝の鑑賞は設置された展望台からのみで、滝つぼに降りることはできなくて…。昔は降りられたみたいなんですけどね、人気が出てきたから安全を優先させたのかな、と思います。
左側のあのへん、行きたかったけど…↓
ともあれ、展望台からでも、もちろん十分美しい!
展望台は2階建てになっていて、こんな感じです。写真は展望台を入れたほうが、スケールが伝わるかもしれませんね。
動画はこちら。
展望台からゆっくり、滝のディテールを味わいます☆
この日は曇りでしたが、ブルーグリーンの滝つぼも美しい…!
あっ、鯉も泳いでる!
そして、岩盤…!
この辺りの岩質は、阿多カルデラの噴火に由来する溶結凝灰岩です。柱状節理になっていて、岩塊の中を通ってきた伏流水がシトシトと幅広に注いでいるんです。
鮮やかな苔もいいですね…うっとり。
上流から注いでいるのは、ほんの一部です。
西郷どんののオープニングムービーではもう少し水量がありましたね!
こちらの滝、上流には発電所があるので、基本的には滝に川の水が入らないようになっています。ときどき、放流をするらしいんですが、そうするとまた雰囲気がグッと変わるそうです。
ちなみに、発電所の様子は、「上流展望所」から眺められます。ぐるっと回っていくので滝下の遊歩道からはクルマでもちょっと距離がありますが。
なるほど、こうして取水しているんですね!
展望台からの眺めは…
うーん、惜しい!もう少し見たいけど…
上から眺めるとよりエメラルド色が強まりますね!
ここにあった看板で、雄川の滝の歴史を振り返ります。江戸後期に描かれた「三国名勝図絵」でも紹介されているそうで。
発電所ができる前は、こんな感じ。(西郷どんの時代は、こっちの滝だったんですね)
見どころいっぱい、雄川の滝!
堪能いたしました!
滝の形が昔と変わっていても、また新しい魅力として、あの透明感のあるエメラルドグリーンが生まれたわけですね。水量が少ないからこそ見られる光景。
せっかく多くの方に知られるようになったので、滝自体の案内も、もう少し充実しているといいなあ、と思いました。阿多カルデラのしくみや歴史など、ガイドさんの案内付きでのツアーとかも良さそうです!(そのとき限定で、特別に下まで行けるとかだと嬉しい…)せっかくカフェもあるから、滝の前で地のものをいただける朝ごはんとかもいいかもしれませんね。いろいろアイデアがわいてしまいます。
南大隅町の宝物として、これからも守り、育てていっていかれることを願っています☆
続きます!
前回まではこちら↓