愛媛県内子町の旅、続きです。

【番外編】鈴木輝隆先生と内子町石畳ローカルデザイン視察
紅葉ヶ滝・愛媛県【内子町滝めぐり・棚田の里で愛される滝】

この日のお昼は、悩んだ挙句、愛媛県らしく。南予名物の「鯛めし」にしました。
内子町の中心地にある「りんすけ」さんというお店です。

ぷりぷりと身の引き締まった鯛がずらりと並んで、そのうえに生卵がとろり。ここにさらにお出汁をかけていただきます…ってこんなの美味しいに決まってますよね。ああ、写真だけで食べたくなってきた。ちなみにこの写真を旅の最中にinstagramに載せたら、かなりの飯テロ効果があったようでした!

さて、次の滝は内子町の北側にあります。

●夫婦滝・めおとたき●
愛媛県喜多郡内子町大瀬熊ノ滝。女滝、男滝の2つの滝を総称して夫婦滝と呼ぶ。遊歩道を徒歩10分ほど。遊歩道入口には「ぼけ封じ観音」もある。
来訪日:2017/12/17

まず到着すると、遊歩道の入口にある小屋が目に入ります。
水車がくるくると回っていて、その奥に、誰か…人影が。

この日も滝にきているのはわたし一人だけだったので、ちょっと恐る恐る近づいてみると…

ばーん!

水車の動力で動く、からくり人形でした。サイズ感とかが、結構リアルなので(おじいさんぽくて)、実は少し驚かされました…。表情も結構すごいんですよ。

彼は延々と、どじょうスクイの動きをしております。ひと気のないこの場所で年中動き続けているわけですよねぇ。お疲れ様です、と声をかけてから、遊歩道を進んでいきます。

(階段を右に上がると、ぼけ封じ観音があります)

こちらの渓谷、石の形が結構特徴的でした。細かい層になっています。

渓谷を左手に見下ろしながら遊歩道を歩いていくこと10分ほど…

見えてまいりました!

2本、落ちてますね!

通常、夫婦滝の名付け方として、勢いがいいのが男で、優しい流れの方が女だとされているんですが、ここの滝はなぜか逆。

向かって左奥にある水量が多くて落差もある方の滝が「雌滝」で…

右側の控えめにまっすぐ落ちる滝が、「雄滝」なのだそうです。

雨が結構降った翌日だったからかろうじて流れていたけど、渇水時期はほとんど流れてないんじゃないかなってくらいの控えめさです。まあ、元気な妻に寄り添う夫といったところでしょうか。

人間社会においても夫婦の形はもちろんそれぞれですが、夫婦滝の名付け方としては珍しいものです。もしかすると、名付けられた頃は右側の雄滝の方が水量が多かったのかな?

でもそういえば、女が強いタイプの夫婦滝は徳島にもありましたね。
雨乞の滝・徳島県【空間を支配する美しく強い女滝】

もしかして四国の夫婦はだいたい女性の方が強いのが普通なのかしら…? なんてね。

ちなみにこの滝についても、内子でお世話になった宿のお母さんから聞いていました。「夫婦滝といえば、われても末に逢わんとぞ思う…ってね!」と。そうそう、夫婦滝を見ると、その崇徳院の歌をわたしもよく思い出すんです。

ということで、この夫婦が出会う場所まで降りてみました。

こちらが滝の合流地点です!

これもお母さんから教えていただいてたことなんですが、この滝の上流には昔鉱山があったそうで、今も鉱物を含んだ水が流れてくるから少し濁っているのだとか。どちらかとは聞いていなかったけど、片方の滝が少し濁っていて、片方は普通の水だから濁っていない、って。

この話を事前に聞いていたから、よく見てみたところ…

確かに! 雌滝の滝の流れはほんのすこしだけ白濁気味でした。

(雌滝の途中の滝壺です↓ 不思議な輝き方をしています)

(合流地点。下から注いでいるのが雄滝の水)

雄滝がピュアな水で、雌滝の方が鉱物を含んでいるっていうのも、なんというか、いいですよね。ふふ。

これまで、全国各地で夫婦滝もたくさん訪問してきましたが、擬人化して楽しむ妄想系滝ガールとしては、やっぱり夫婦滝って面白い!

今回の内子のご夫妻も、なかなか味わいのあるものでした☆