福井県、弾丸春の滝めぐり旅のレポート、続きです!
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福井県の北東部、勝山市にやってまいりました!
勝山は2009年に市全域が「恐竜渓谷ふくい勝山ジオパーク」として日本ジオパークに認定されています。
ジオパークの名前にもなっている通り、このあたりのイチオシは、やっぱり恐竜。日本における恐竜化石のほとんどが勝山市から発掘されており、市内の「福井県立恐竜博物館」はカナダのロイヤル・ティレル古生物学博物館、中国の自貢恐竜博物館とともに、世界三大恐竜博物館の1つなんですって。年間90万人もの来場者があるそうです!
県としても超、恐竜推し!! 恐竜王国!! (写真は夜の福井駅前)
もちろん、わたしとしても恐竜も気になってはいるんですが、どうやら調べてみると勝山市には滝もいっぱいあるみたいで。ジオパークのウェブサイトを見てみると、ジオサイト(ジオパークの見所)としてもいくつか滝が紹介されているではないですか!
ということで、ジオガイドさんに滝のご案内をお願いしてみることに☆
今回はジオガイドの川田香菜子さん、そして勝山市役所のジオパークご担当の町澄秋さんとご一緒させていただきました。
まさかのお二人体制! 超豪華! ありがとうございます!!
わざわざ初めて勝山に来るのに、恐竜博物館には立ち寄らず、あえての「滝」ということで、やはりちょっと珍しかったようですが、今回は二つの滝と、そのほかにいろいろとオススメの勝山ジオサイトをご案内いただく、滝ガール仕様のスペシャル半日ツアーを組んでくださりました。
まずは、ウォーミングアップで、車中ガイドから。
ここでは兼ねてからの一番のギモン、「なぜ勝山に恐竜化石が出て来るのか?」ということについて教えていただきます。これから滝を見に行くとはいえ、福井にきたからには知っておきたい情報です!
川田さんに図解で説明していただきました☆ わかりやすい^^!
恐竜が住んでいたころは日本列島がまだ大陸の一部だった時代、そこで化石となって地層に閉じ込められた後に、およそ2000万年前に始まったプレートの動きに乗って一部がメリメリと大陸から切り離されて、回転もしたりして、約100万年前にほぼ現在と同じ日本列島が作られたということなんですね。
およそ1億2千万年前(白亜紀前期)の恐竜化石が出る地層「手取層群」が露出しているのが、勝山のあたりだそうです。
そして、「勝山の市街地は坂が多いんですよ!」と川田さん。
確かに! 車で走っていてそんな気はしていたのですが、それというのも、九頭竜川がつくった河岸段丘の上に作られた町だからだそうです。段丘の上と下を、坂で繋いでいるんですね。九頭竜川の河岸段丘、これも勝山の地形を理解するポイントです。
スキージャム勝山のゲレンデが見渡せる場所に連れてきていただいたのですが、ここでもう一つのジオサイトを教えていただきます。
ゲレンデの向こうに見えるのが勝山市街なんですが、ここで「ゲレンデの地形、どうやってできたのでしょうか?』とクイズ。
ジオガイドさんのクイズって、「ブラタモリ」の気分になれちゃうから好き☆
この馬てい形の台地っぽくなってる感じ…
「火山…?」
当たりましたー☆
新生代第四紀、約70万年前に火山活動を行っていた法恩寺山から流れ出た溶岩により、この台地(芳野ヶ原台地)が形成されたとのこと。広大な緩斜面がちょうどゲレンデにぴったりというわけですね。恐竜時代の話をしていたので、かなーり最近、な気がしてしまったんですが、まあ、70万年前です。笑
というわけで…
恐竜、河岸段丘、そして火山。
勝山って、いろんなジオ要素が詰め込まれた面白い場所なんだなあ!…と、なんとなく理解できたところで、いよいよ滝へ!!
ひとつ目の滝がこちらです。
●弁ヶ滝・べんがたき●
福井県勝山市平泉寺町。勝山市街地から林道法恩寺山線を30分ほど。経ヶ岳火山の溶岩によってできた落差30mの直瀑。その昔、平泉寺の修行僧たちが修行をした場所として伝わる。 駐車場から滝つぼまで徒歩5分ほど。
来訪日:2017/4/30
名前の理由は、悲恋系! 滝の名付けでは割とよくあるタイプ。
駐車場からは、もう白いお姿は見えているのです!
まだ残雪がチラホラ残る道ですが、ダッシュでまいりまーす!
きましたー!!!
どーん!!
かっ、カッコいいーーー!
想像以上にかっこいい滝でした!
雪解けの時期ということもあってか、かなり水量豊富。落差は30mってことなんですが、なんとなくもっとあるような気がしましたねぇ。周囲の雰囲気もあいまって、迫力があります。悲恋系の滝ということなんですが、暗いイメージはあんまり受けません。時間と季節にもよるんでしょうけども。
ここでガイドさんから、滝のご説明!
滝を形成しているのは先ほどのスキー場になった法恩寺山の溶岩でなくて、お隣にある経ヶ岳の火山溶岩だそうです。
そこに「節理」がみられるわけですが、ここで特徴としてちょっと面白いのが2パターンの節理が見られるところ。
滝の上部が「柱状節理(溶岩の冷却面に垂直に発達)」、滝の下部が「板状節理(岩体が溶岩の冷却面と平行に発達)」なんだそうです。
見てみると、確かにー!
この組み合わせがあることで、この滝が普通の直瀑よりさらに「おしゃれ」になっているような気がします。
落ちてくる最後のところで板状節理に水が当たって…流れが複雑に☆
いつのまにか滝の右側まで回り込んでいた町先生。町さんは岩石の専門家なので岩のこと、メーッチャ詳しいのです。滝の岩を間近に確認しに行っていらっしゃいました。
私もできるだけ近寄ります!
ゴロゴロの大岩がけっこうありますけど、近づいていろんな角度から見られるのも嬉しいところ。
近寄ってみますと、水しぶきがすごい〜!
太陽の角度を確認して、岩の上へ…☆
そこからだと滝つぼにはくっきりと虹が見えました!
細かい飛沫が乱舞しています☆
動画でもどうぞ!
滝を目の前にたくさん写真も撮って、その間ずっと水しぶきを浴びまくっていたので、着ている服はかなりしっとりしちゃってました。
ガイドさんたちに滝バカっぷりを早速見せつけてしまいましたが、おかげさまで滝時間を大満喫いたしましたよ!
勝山のジオツアー、続きます!
恐竜渓谷ふくい勝山ジオパーク http://www.city.katsuyama.fukui.jp/geopark/
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