久しぶりの「滝めぐり日記」になります。
このところ育児優先のため滝めぐり旅の頻度はグッと減っています。そんななか、先日トークイベントのゲストにお呼ばれして長野県御代田町まで出かけてまいりましたので、その寄り道ということなら… やってきました滝旅チャンス〜!
北相木村(きたあいきむら)へ。ずっと気になっていた氷瀑を見てきました。トークイベントに来てくれる友人も道連れです!
⚫︎三滝・さんたき⚫︎
長野県南佐久郡北相木村三滝。大禅(だいぜん)の滝・小禅(こぜん)の滝・浅間(せんげ)の滝の三瀑からなる滝。 大禅は約30mで、厳冬には松カサ状の氷柱となる。
来訪日:2025/2/15

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禅宗の行者が開山した信仰の山
三滝山は禅宗の「大禅僧都(そうず)」により開山された信仰の山だそうです。入り口から滝の前まで、あちこちに石仏がいっぱいあります。

階段も整備され、お花も供えられていて、いい雰囲気。ちゃんと長い間、地元の方たちからも守られている場所なんだなということが伝わってきますね。

地面には雪もなく歩きはスニーカーで問題なし!一応軽アイゼンをポッケに入れておきましたけど、出番ありませんでした。

沢は全体的に凍っていますね。

大禅の滝、小禅の滝の分岐点。もうすでにこの時点で白い何かが見えてきています!チラッ!

さて、まずは大禅のほうから行きましょう。
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大迫力の氷柱
見えてきました!想像以上の存在感だ〜!

どーん!
この滝は少量の水が落ち口からシトシト降り注いでいるタイプなのですが(だから冬以外はやや迫力に欠ける…)、冬になるとそれがジワジワと氷に育っていき巨大な柱のようになります。だから「氷瀑」というより「氷柱」と呼ばれることが多いわけですね。

滝の落差は30mとのことですが、この日は落ち口までの完全氷結まではあと3mくらいでした。訪問日前にちょっと暖かい日が続いたんです。駐車場にいた地元のおじさんによると、数日前にすごい音がして崩れて、短くなっちゃったみたい。それでも個人的には満足な大きさですが!
わたしもできるだけ近づいて。サイズ感、伝わるかな?

滝の右側から眺められる展望台もあります!

こっちのほうが氷のディテールがよくわかるかも。
どんなふうに表現すると伝わりますかねぇ。わたしにはクラゲたちが大集合してるように見えました。
太陽が当たってうっすらブルーの輝き。美しすぎる。

展望台にはベンチもあるので、持参したオヤツでコーヒータイムにします。ここ、日当たりがいいので全然寒くないんですよ。むしろポカポカ。

ちょっと歩くだけでこんな絶景に会えるなんて…!と友人も感動してくれていました。

地球が毎日コツコツ作り出した壮大なアート。ぜひみんなに知ってほしいものです!
この滝の向かい側には観音堂があります。「厄除け観瀑観世音菩薩」様がお祀りされているそう。(お祈りしたのですが、お財布クルマに忘れちゃってごめんなさい…)

ちなみに、北相木村のブログでは毎年この季節は毎週「氷柱レポ」をしてくれているので、訪問時には事前に参考にするといいですよ。
http://www.vill.kitaaiki.nagano.jp/docs/ttttki.html
2/20のレポートでは「テッペンまで凍りました」という報告!なんだかわたしも嬉しくなっちゃいました☆
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息切れ激しい小禅の滝
「三滝」の一つに数えられている「浅間の滝」についてはどれのことなのかわからず…調べても冬季の写真が出てこないので、今回はスキップで。
次は小禅の滝に向かいました。
小禅の滝までの道、見た目は全然楽そうなのに傾斜がキツイのか、めちゃ息が切れました。運動不足のわたしたちには微妙にキツかった…とはいえ、大した距離ではないので、ちょっと頑張れば到着です。
こちらです!(大きさわかるようにわたしも入り込んでおります)

大禅の滝と違って、こちらは岩に沿って流れてくるタイプの滝。だから斜めに凍っています。

小禅の滝の魅力は、氷の下を水が流れているところ。コポコポと音がするし、透明の氷の下を水が流れている。そこに光が差すとキラキラしてめっちゃ綺麗で…。写真だとなかなか伝えられませんが、感動しました。

大禅の滝、小禅の滝、それぞれに違う魅力があって素晴らしかったです!
ところで帰り道に気づいたのですが…。アッ!

入り口に竹の杖用意されてましたよ!全然スルーしてた!
これがあると小禅の滝はきっと楽です。次は忘れないようにしよう☆
この日の写真をすぐにインスタにアップしたところ、滝仲間のSさんが「さっき自分もいました!」と。聞いてみると本当に数分単位のすれ違いでニアミスでした!
久しぶりにお会いしたかったな。氷瀑って季節限定だからこそ、知り合いとの遭遇率も高くなるのかもしれません。またいつかどこかの滝でご一緒できることを楽しみにしています!
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ちょっと立ち寄り 雪瀬の滝
北相木村の地図を見るとメインの通り沿いにいくつか滝マークがあって、それもずっと気になっていました。
まずは、箱瀬の滝です。しかし!看板によると10年前くらいに崩落しちゃって滝壺が半分埋まっちゃったそうです。引き続き崩落の危険ありということで進入禁止となっておりました。
ということで、もう一つの雪瀬の滝(ゆきぜのたき)へ。

この看板によると、地質的に面白い場所なんですね。中・古生層と新生代第三紀の岩盤の間にカキ殻の化石が出てきているらしい。このあたり、いまはすっかり内陸エリアですけど、大昔は日本列島の中央部分が陥没していて海底に沈んでいたそうですからね。
…と、地学的ロマンにもチラリ思いを馳せつつ、サクッと行きましょう。遊歩道はけっこう藪が茂っていますが、冬だからほとんど枯れていて通れました。

階段を降り切ったところからの眺めがこちら!

深い滝つぼが藍色に輝いていて、なかなかに素敵じゃないですか。ただ、夏は木々に隠れて見えなくなりそうですね。
少し脇に回り込んで…

ズームアップ!氷瀑の表情も神秘的でいいですね。

(滝のそばまで降りたいところでしたが、見た感じロープがないと厳しそう)
遠景になりましたが、氷瀑にもいろんなバリエーションがあるんだよ、ということを友人にも伝えられました!お付き合いありがとう!
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おまけ・佐久穂のカレーはマスト
最後のおまけ。滝ガール旅恒例の美味しいモノのご紹介です。
北相木から御代田に向かう途中、ランチに立ち寄ったのが佐久穂の「カレー屋ヒゲめがね」さんでした!時間ギリギリだったけど、ここだけは外せなかった…!

移住した年にお邪魔して感動して以来、すぐの再訪を心に誓ったのですが、わたしも出産で動きづらくなってしまって…念願でした。
とはいえ、めちゃくちゃ人気店なので、実はわたしは前日夜に「11時時点で並んでないと無理そう」とフラれる夢を見るほど、行きたいけど行けるか心配、みたいな状態でした。どんだけ(笑)!
実際それが正夢になることはなく、土曜なのに運よくほぼ並ばず入ることができ、さらにヒゲめがねマスターが滝ガールのわたしのことも覚えていてくださり「今日ゴカラボで話すんですよね?告知見ましたよ!時間大丈夫?急いで出します!」とありがたすぎるお気遣い…!優しい!
今月のカレー(カレーうどん)もめちゃくちゃ気になったけど、ここはやはり久しぶりの定番三種盛りにしました。

これこれこれ!これなんですよ!最高の調和。それは宇宙。
別にスケジュール的に急いでいたというよりは、本当に美味しすぎてスプーンの手を止めることができず、食事時間10分でした(おかげさまで余裕持って会場到着できました)!
ごちそうさまでした~!
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そんなわけで、季節の滝とうまいものを堪能したわたしたち。午後の御代田でのトークイベントでも「やっぱり滝旅はいいぞ!」と臨場感たっぷりにお伝えできたのでした。
御代田での滝トークイベントはこちらです!