9月…なんだか自分の気持ちがちょっとバタバタしていたようで、あっという間に過ぎていった印象でした。その間、季節がそっと移り変わって。 いよいよ、北杜で過ごすはじめての秋がやってきました。
というか!
まだ10月がはじまったばかりだというのに、きょうなんかは、いきなり寒くなってしまって焦っています… 秋、まだ行かないで〜!
さて、前回の北杜の滝日記は「夏の振り返り」でしたが(こちら)、夏が終わり、秋がはじまる、その境目のような時期、独特の繊細さを感じた滝めぐりの日記も残しておこうと思います。
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9月16日、滝仲間のリエさんが遊びにきてくれました。
台風が近づいてきていているので少し湿気は多かったものの、お天気には恵まれたこの日。
リエさんと清里の滝、4滝をハシゴしてきました!
遊びにきた友人を滝にご案内するときって、たいていは1〜2ヶ所です。わたしひとりの場合でも、最近では「日々の生活の中に滝を取り入れる」という感じなので、滝を立て続けにたくさん見に行く、ということはありませんでした。このハシゴする感覚、久しぶりだったなあ。滝好きのリエさんがいらしてくれたからこそ、でした!
まずは、吐竜の滝へ。優しく包み込んでくれるお母さんのような滝。お母さんとして頑張ってきたリエさんをたっぷり癒しておくれ…!
続きまして、千ヶ滝。ここではこの絶景を眺めながらランチもいただきました!
吐竜の滝に比べるとかなり穴場。平日だとたいてい貸切状態になります。
もちろん裸足になるわたしたち!冷たいけど、これが気持ちいいんだよね〜
そのあと、千ヶ滝の下流にある大滝へ。
大滝、リエさん初めての訪問でした。吐竜の滝とも千ヶ滝とも雰囲気がガラッと変わるから、そのギャップに感動していたみたいです。うんうん、格好いいよね〜!岩の表情も、滝つぼの濃いグリーンのグラデーションも、どこか神秘的です。
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そして最後に訪ねたのが、宮司の滝でした!
宮司の滝は、千ヶ滝のすぐ上流にある滝。普段わたしは千ヶ滝のほうばかり行ってしまうので、近くにありながらも、なかなか訪れる機会がない滝でした。リエさんも未訪だったそうですが、わたし自身もかなり久しぶり。
アクセスがすごく大変、というわけでもなくて。駐車スペースから15分程度です。
遊歩道を歩いてみると… なんだかすごく、沁みましたねぇ。「何が」というのは言葉に表現しづらいのですが、ここまで三つの滝からそれぞれパワーをいただいてきて、最後にこの滝というのがよかったのかもしれません。
道中、何気ない自然の景色が、いちいち心に響いてきます。
9月の森はとても落ち着いていて、輝きがふんわりと優しかった。思索に耽るのに、ぴったりな感じでした。リエさんとのおしゃべりの内容も、日常のことから少し離れて「滝が私に教えてくれること」というような、ちょっと深いテーマになっていったりして…。
滝前に到着!
三段に分かれて落ちる滝で、合計の落差が13m!
久しぶりにお会いしたけれど、いよいよわたしもいい大人になってきているからか、このしっとりとした趣にすごく惹かれました。濃紺、深緑のグラデーションを描きながら、ゆっくりと橋の下まで流れてきます。
上段の滝は、右と左とに流れが分かれていて、右側が岩肌に沿ってゆっくりと流れるのに対して、左側が勢いよく落ちていて。「陰陽」が組み合わさった形で、「夫婦滝」っぽくなっているんですね。
動画だとそれがわかりやすいと思います!
最近、滝を眺めていてわたしがよく感じているのが、この「陰陽」の法則。滝の中に「陰」の部分、「陽」の部分を見つけ、そして、それが見事に調和している様子を味わっていくんです。
すると、静かに胸を打つような…じんわりした感動が生まれてきます。
滝というと、どうしても大きさや激しさだったり、美しい色だったり、わかりやすい「映え」が注目されやすいかもしれません。
その点、宮司の滝は押しが強くないというか、とても控えめな感じではあるのですが、この「陰陽」の法則をそっと教えてくれています。派手ではないからこそ、その調和が際立っているような気がしたんです。
リエさんも、じっくり堪能しています。
滝ガール、ハシゴ滝を満喫して初秋の一日の締めくくり。見上げたら、小さな秋の輝き…
滝を好きでいて、よかったよね、わたしたち。滝があったからこそ出会って、滝があったからこそいろんな話ができました。
リエさん、ありがとうね〜!