山梨にせっかく移住しましたので、もっと県内の滝も気軽に足を伸ばしたいな、と思っています。

引っ越してみてわかったのは、同じ山梨県といえど、やっぱりエリアごとに雰囲気がかなり違う、ということ。その風土の違いも滝を通じて楽しんで行きたいですよね!

こちらは、この夏のはじめに訪れた富士川町の滝です。

●妙蓮の滝・みょうれんのたき●
山梨県南巨摩郡富士川町平林。戸川渓谷に懸かる直瀑。落差20m。戸川48滝と言われる滝群の中で、最も勢いのある滝。
赤石温泉の裏手から遊歩道が整備されている。駐車場から徒歩10分ほど。
来訪日:2022/7/9

ここ、わたしは初訪問になります。富士川町は増穂町と鰍沢町が合併して誕生した町ですが、妙蓮の滝は、旧増穂町エリアにあたります。鰍沢町にも滝がたくさんあり、そちらは行ったことがあったのですが、増穂町側には今まで来る機会がありませんでした。

赤石温泉というお宿の裏手に位置する滝ですが、この温泉のオーナーさんが滝までの遊歩道を切り開いたのだとか。それがいまや町の名所(現在は町が遊歩道を整備しているとのこと)。

赤い鳥居が見えていますね。古くから信仰の場だったらしいです。

出発してすぐ、左手の沢から滝が落ちているのを発見!

滝の名前は分かりませんでしたが、手前の木にはしめ縄が貼られていたので、こちらも信仰の場なのでしょう。小さいですが、滝行をするのには適した滝かもしれません!

この赤いハシゴの先が、赤石温泉だと思います。お宿からも滝の遊歩道につながっているんですね。

赤い鳥居をくぐって、渓谷を奥へ。

途中、開けた河原に出ます。賽の河原のような石積みがありました。

岸壁に沿うように、遊歩道が作られています。これを最初オーナーが手作りで作ったのだというから、すごいですよねぇ。

この渓谷、全体的に岩が面白かったです。

岩を掴むように根っこが生えている巨岩にまず圧倒されました。なんか岩もまとめて生き物みたいな存在感。渓谷の門番のようだなあと。

長年の水流が岩をえぐっていった様子もよくわかります。萌!

向かい側の岸壁のコケの感じもいいですよね!

と、前方に不思議な落水が…放物線を描いて落ちている…

あっ!ションベン小僧だ! なんでここにー!笑

おそらく赤石温泉のオーナーの趣味なんだろうと思います。川の水をどこかから引いてきているのかな? けっこう力作ですよね。何か想いが込められているのだろうか。それにしても、大自然の渓谷との対比がシュールでした。

この先に滝がある予感!

到着しましたー!おおお!

直瀑が滝つぼに注いだあと、さらに小さな滝となって落ちてきています。滝の岩盤には細かい凹凸があるので、そこに水が流れるとクッキリ白く浮かび上がってきています。下の段の岩のしましま模様、かなり萌えますね。

やや不安なハシゴを登っていきます。

上段の滝つぼに降りてみるとこんな感じ!

わあ… 苔に包まれて、荘厳な雰囲気。高い岩に覆われていて、まるで祠のようです。暗いとか怖いとかの感覚はなくて。

滝つぼのほとりで、天を見上げると、ちょうど光が差し込んできました。

ここで空を見上げたときの感動が、今も強く焼き付いています。

動画はこちら。

滝音は響き渡っているのだけど、妙に静かな気持ちになったんですよ。古くから、祈りが捧げられてきた場所ですものね。時を超えるような感覚がありました。

戸川48滝と言われているように、この渓谷の奥にはまだまだ滝があるそうです。ただ、高巻きなどがけっこう危険らしいので、わたしはここまで。

なにしろ、ここまで安全な道を作ってくださった赤石温泉のオーナーに感謝ですね!(ションベン小僧は謎だったけど)この日は予定があったので、温泉には入りませんでしたが、次回はぜひ。紅葉の頃も綺麗そうですしね!

富士川町の他の滝も、こちらでまたご紹介できたらと思います。