「現代人にとっての癒しが滝にあるんです!」
最近、滝の魅力について話すとき、「癒し」という要素を前面に出して、お伝えすることが増えました。
とはいえ、わたしにとっては、滝は癒しだけではありません。
だとしたら、こんなに滝に行ってるのに、どんだけ日常で疲れてんだ、って話です。
わたし自身は滝を偏愛している滝オタクです。だからひとりでだって山へひょこひょこ出かけます。
日本全国のいろんな滝に出会うにつれ、こんなに奥の深い対象物はない!と勝手に感動します。滝からいろんなことを教わりますし、好奇心は刺激され、滝をきっかけに仲間と出会い、喜びを共有しています。
それらは、一般的に「趣味」というものを通じて得られる体験でしょう。きっと、マラソンや映画や、将棋や、ほかのどんな趣味も一緒だと思います。
一方で、わたしだけじゃなくて、みんなにとっての「滝」についても、考えるようになりました。
滝は日本各地にいっぱい存在しているし、そこそこ旅先では観光地にもなっているし、滝を嫌いな人ってそんなにいません。だから、みんなきっと滝には「行って」はいるはずなんです。
滝は日本でかなり一般的な存在で、多くの人に触れられるものであるのにも関わらず、なぜ滝に行くのかという意味や目的については、あまりにも語られてきていません。景色として美しく清々しいから、というところから広がりがなく、目的としてはなんだかボンヤリしている気がします。
なんだかもったいない…
滝を愛しているオタクだからこそ、ほかの人もせっかく滝に行くのなら「滝っていいな」と思って帰ってほしいのです。
このブログではオタクであるわたしが滝に出会い感動している日々のことを日記として綴っていますが、その一方で、滝の魅力を人に伝えるにはどうしたらいいのかっていうことも、けっこうよく考えています。
わたしのような滝オタクではない人にとって、滝って、何だろう? どんなふうに滝は役に立つんだろう?
そう考えたとき、やっぱりまず一番の魅力は「癒し」なんじゃないかと。
滝の癒し効果。
水しぶきから発生するマイナスイオン効果や、滝の音が持つ「1/f ゆらぎ」波動によるリラクゼーション効果もいわれていますが、専門家じゃないし、そもそもココロの話だから、数値的に証明するのはやっぱり難しいものですね。
そんなわけで、少し昔の話になりますが、体験談としてお話ししたいと思います。
わたしがはっきりと「滝に癒された」という感覚を持ったのは、ちょうど大学3年の終わりくらいでした。就職活動がうまくいかず、ちょっと迷走気味だったころです。
受験勉強とはまた違うストレス。慣れないリクルートスーツに身を包み、次から次へと「フラれる」体験というのは、けっこう心が病むものでした。
大好きな滝を見たら元気になれるかも。でも友達とおしゃべりする元気はないし。当時から滝が好きだとは公言してはいたものの、一人で行くことはなく、旅の行程に入れてもらう、というくらいです。このとき、はじめて一人でクルマを走らせて行ったのが東京の檜原村、払沢の滝でした。
滝の前の岩に腰掛けて、しばらくただ、眺めてみる。
そんなことも、あまりやったことはありませんでしたが、はじめてそんな過ごし方をしてみます。
すると、いろんな思いがよぎっていきます。
「滝っていつから落ちてるんだろ、何千年、いやもっとか?」
「そのときから24時間ずっと休みないってすごいな」
「こんなに大量の水ってそもそもどこから来てるんだろ」
そのうち、
「地球規模で考えたら自分の悩みって小さいよな」
とも思ったりする。
その間、滝はただ、ずっと落ちてるだけです。
どどどどど。
地球の営みを、ごくごくシンプルに、力強く、示しているだけです。
30分ほどただ、そうしていたでしょうか。
不思議と偏頭痛がなくなってました。
激しい焦燥感もゆるまっていることに気付きます。
なぜだか、就活も「楽しもう」という気持ちになってきた。
どんなことも楽しみ、面白がろうという姿勢は、そもそも自分の取り柄だったはず。
それがようやく「そうだった、そうだった」という感じでひょっこり現れてきたのでした。
これが、わたしがはじめて確かに「滝に癒された」と思った体験でした。
音と水しぶきを発しながら落ち続ける水のパワー。
その滝に打たれなくとも、眺めているだけでももしかして効果がある?
滝って、すごいなあ!
その思いは、時を経て、周囲の友達にも少しずつ伝わっていくようになりました。
何か悩みがある友達がいたら、カフェや居酒屋で話を聞くんじゃなくて、近場の滝に連れていってみる。
まあ、わたしが滝に行きたいからというのも大きいのだけど。
それで、わたしが就活のときに癒されたような方法で、時間をとって眺めてもらいました。
そしたら、「ありがとう!すっきりした!滝ってすごいね!」って。みんな、だいたい言ってくれるんです。
おそらく、「都会を離れ、自然に包まれる」「水の音や水しぶきで、五感を刺激する」というあたりがやっぱり効いてるんだとは思うのです。それが、かなり効率的に短時間でできる。
滝の癒し効果は、きっと誰にとってもかなり普遍的。
最近では「滝ガール会」なるものを開催するようになりましたが、そこでの皆さんの感想を伺ってみると、その思いはますます確信に近くなっています。
ちょっと疲れたな…
そんなときに「滝に行く」という処方箋があることを知っておくと、けっこう楽になれるかもしれません。
滝のポテンシャル、その1としたのですが、その2もまた書きたいと思います。そのうち。笑
(トップの写真は払沢の滝です)