滝ガール、林業女子入門です!

ギリギリ冬いっぽ手前!の長野県・蓼科に行ってきました。

蓼科といえば、乙女の滝などがある横谷峡にはよく訪れていたのですが…(こちら

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今回は実は滝じゃないのでした!

滝めぐりを愛する滝ガール。とはいえ、滝を見に行くときに、滝だけに感動して帰ってくるわけではありません。変わった地形をつくりだす岩や、土地の植物にも惹かれたり、豊かな水が生んだ食文化を堪能したり…

そして、最近、気になっているのが、「木」や「森」のこと。水源の確保や洪水の防止など、あらゆるところで日本の豊かな水環境を(もちろん滝も!)守ってくれている森林について、興味がでてきています。白神山地を訪れたりもしてから(こちら)、ますます!

で、今回、縁あって、蓼科に別荘を持つ友人と一緒に「伐採会」なるものに参加したのでした!

蓼科の山には昭和40年代に国から植樹奨励されたというカラマツがびっしり。
当初の目論見とは異なり現在は用材として使われることはなくて、そのまま放置。冬は落葉するのであまりわかりませんが、夏はジャングル状態になってしまい、日中でも薄暗く、他の植物も育ちにくい……

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そこで、蓼科の山荘のオーナーさんたちが自主的に動きだしたのだそうです。「蓼科ビレッジオーナー会」では、「蓼科の魅力を取り戻そう」のスローガンのもと、荒廃した林を整備して、美しい高原風景の復活を目指しています。カラマツの伐採会は年に何回か、秋から冬に入る前のこの時期に行っているそうです。業者さんに頼むのではなく、オーナー自らなんとか知識と技術を身につけてやっていこう!というのは、とても珍しい取り組みだと思います。

午前中はオーナー会会長の山本恵志郎さんによる座学。チェーンソーを使った伐採の手順を教わります。安全講義もばっちり(わたしは基本見学ですが)。

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日本の森林の現状や、間伐材を使った燃料ペレットストーブなどの先進例の紹介などもあって、いままで知らなかったことばかりで勉強になります。

で、午後、いよいよ山荘の周りのカラマツをジャンジャン倒し始めます〜。

もう何度もやってきて、手慣れたようすの皆さん。

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倒す方向を決めたら、誘導のワイヤーを引っ張って、チェーンソーで切り込みを入れて……と、テキパキとチームワークよく動かれています。ほれぼれ。

最初の1本が倒れたときの、興奮といったら〜! 見学しているだけでもドキドキしました。

そう、はじめてのわたしたちは、基本的に木を倒した後からの、お手伝い。倒したカラマツは薪にするために細かく切って行くわけですが、そのときに不要な細かい枝をはらったり、それを燃やしたり、という作業です。

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ナタやノコギリも扱い慣れてないのでスピードは遅い… でも…楽しい!

最後の1本を倒すとき、なんとわたしも、ちょこっとチェーンソーを操作させてもらいました!

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わああ!

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やっぱり怖いので、すぐに交代しましたが、1cmくらい切りました(笑) めったにできない経験!ありがとうございました。

夜はオーナー会会長の山本さんのお宅で、暖炉とワインとおいしい料理で団らん…★ 鹿肉の煮込み、美味しかった〜^^

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元JALのパイロットの山本さんのお話は、スケールが大きくて、本当に面白い! 暮らし方からビジネスアイデアまで、わたしたちはたくさんの刺激をいただきました。

それにしても今回、蓼科で一晩過ごしてみて、何よりその景色の美しさに圧倒されました。

輝く夕暮れ。

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ことし一番の、満天の星(写真に撮れなかったので、目に焼き付けました)。

そして、翌朝は、見事な雲海!

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この素晴らしい蓼科の自然環境が、ずっと守られていってほしいな、と切実に思います。

森林環境の保全はいま、全国的にも待ったなしの状況なんですね。蓼科のオーナー会の皆さんのように、国が動くのを待つというより、草の根的に、問題を共有して解決を目指そうという動きもたくさん出てきています。林業女子会という組織とかも広がってきてるんですよね!

今回みたいに、ちょっとでも手を動かして体験してみただけでも、やっぱり違うもの。日本の森林問題をぐっと身近に感じられるようになりました!参加して、よかったー!

わたしも、「滝」というきっかけから、日本の豊かな自然について、さらに、それを守るためにどうしたらいいのか、という入り口のところまで、少しずつ発信していけたらなあ… そんなことを思っています。