北海道・清里町の滝めぐり。続きです!

清里の滝めぐり前回はこちら
斜里岳・北海道【知床の名峰、滝につられて百名山登頂】
さくらの滝・北海道【命を懸けたサクラマス、ドラマの舞台】

ありがたいことに、清里町役場の本松さんに、滝以外の素敵スポットもご案内いただきました。おかげで清里の魅力をたっぷり味わってくることができました。

お昼は北海道ミシュランにも掲載されたという人気のお蕎麦やさんへ。
「秀峰庵」さんです。

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お店はひろーい畑の前にぽつんとあります。ご主人の勝又さんは、農家も営んでいらっしゃるんです。

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蕎麦粉の生産から製粉まで手がけていて、しかも摩周湖の伏流水で打っているという… まさに清里の自然をぎゅっと詰め込んだお蕎麦でした。

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清里産の「ぼたん」種。しっかりしていて好きなタイプです。
鴨せいろ、うましっ!

薬味なども地産地消でした★
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そして、こちらは神の子池。神の湖と呼ばれる摩周湖の水が、少し離れたこの場所でまたわき出しているという…だから「神の子」なんですって。

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このとき雨がふっていたのですが、透き通った青のグラデーションに漂う波紋が美しい…。眺めていると吸い込まれそうでした。

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そして。
いよいよ、さくらの滝ともうひとつ、清里町で行ってみたかった滝へ。

●男鹿の滝・おじかのたき●
北海道斜里郡清里町。清里町緑地区市街地から約20km。斜里岳の南側に広がる斜里川林道を奥まで進む。落差25m。川からではなく、斜里岳からの大量の水が岩から湧き出し、滝となって流れ落ちるのが特徴。
来訪日:2014/8/11

ひとりで行くには、ちょっとためらわれる滝、でした。
というのも、未舗装のダート道を12km。北海道、さすがのスケール…。それだけ人里はなれた場所に行けば、当然、心配なのは……熊さんです! 滝までたどりつくことはできても、熊を気にしながらだと、集中できそうにありません。

でも、今回は地元の方がご一緒してくださったおかげで、安心して滝と向き合うことができました。本当にありがたい!

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駐車場からはわりと近いです。5分くらいかな。

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だんだんと涼しく空気が変わってきて…

こちらです!!

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ど、どうしよう〜。
想像していたより、ずっと、タイプの滝でした!
一目惚れ…?

好きなポイントをいくつか挙げますと…

★その1:いきなり「滝」だということ★
この滝の不思議なところは「上流に川がない」ということ。水源地が、いきなり滝なんです。
川の流れを歌に例えるならば、「イントロからいきなりサビがきましたよ!」みたい…な…? (分かりにくいでしょうか…)

斜里岳からの伏流水が滝になった、いわゆる潜流瀑の分類になりますが、潜流瀑にしては珍しい形。滝の上に、湧水がたくさん染み出しているのが見えます。それが、一度たまって、すぐに滝になって、これだけの水量の滝になっているというわけ。その量は、1日約3万トンなのだそうですが、もっとあるんじゃないかと思えるほどです。

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ぽー★

★その2:みごたえのある夫婦滝★
写真ではよくわからなかったのですが、滝の左側と、右側で、大きく雰囲気が違う滝なのでした。はっきりとした、コントラストを持つ、素晴らしい夫婦滝です。

向かって右は、ドバーッとすごい勢いで落ちていて、男性的な感じです。滝壺も激しく泡立っています。
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対して、左側は、かなり女性的。染み出した水が苔を伝って絶え間なく滴り落ちているのが、……何ともいえずセクシーです。ごくり。

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★その3:心地よい、アウェイ感★
そこは鬱蒼とした森のなか。男鹿、という名前の通り、鹿がひょっこり出てきそうな雰囲気です。観光地化されておらず、人間を、ほどよく突き放してくれるのが、むしろいい。滝に対してはこちらから心をナチュラルに開いて、歩み寄る必要があります。滝壺ギリギリまで近寄って、水しぶきを浴びながら見上げてみる。美しさに素直に感動する、それが一番この滝と仲良くなる方法かもしれません。

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見上げた状態の、動画でもどうぞ。

今回、「滝」をきっかけにして訪れた清里町でしたが、豊かな自然と共存する町の皆さんの暮らしぶりにも、ほっこり。滝の魅力だけじゃなくて、その地域の魅力に触れられた、素敵な夏休みとなりました。

斜里岳のふもとにかかる虹と。
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また来まーす★