九州でも随一の滝密集地域、霧島を滝めぐりしてきました。
前回はこちら
犬飼滝・鹿児島県【龍馬もハマった!潔い直瀑】
そのなかでも、わたしは、ここがお気に入りでした。ほかの滝に比べて、マイナー感の漂う滝です。わたしもそこまで期待もしていなかったのですが、意外な名瀑でした!
●千里の滝・せんりのたき●
鹿児島県霧島市霧島田口湯之野。霧島川上流、湯之野温泉近くを落ちる。霧島第二発電所の上流に位置する滝で、発電所に繋がる歩道を進むと見えてくる。落差75m。駐車場から徒歩10分程度。
来訪日:2014/6/23
駐車場から数分、階段を降ります。このトンネルを越えたあたりから、滝がチラリ見えはじめました…
!!
これは〜!
なんて、美しい…!
まっさきに目を奪われるのは、ここです。
滝壺にちょうど堅い大岩がゴロゴロ落ちていて、水流はすごい勢いで砕け散っています。
おそらくいつも水量の多い滝なのだろうと思うのですが、この日は通常よりも増水していたせいか、特に勢いは激しく、わたしは「その部分」に目が釘付けです。この滝のまさにスイートスポット。そこは、私が「センジュスポット」と勝手に呼んでいるところでもあるんですが(笑)。千住博さんの滝の絵によく描かれている、滝壺に落ちる部分のことです。
しぶきが白い煙となって、モワモワモワ…と立ちのぼっていく。それは、まるで生き物のように、意志を持っているかのように、うごめいていて。
眺めてると癒やされるわ、というより、得体の知れない何かに対峙する前のような緊張感があるのです。
雰囲気にすっかり惚れてしまったので、シートを敷いて、長居体制に入ります!
マイナー滝、しかも梅雨時の平日ですから、もちろん貸切りです。
夢中で連続シャッターをきるのですが、とにかく見事に姿が変わっていきます。滝音も含め、表情の変化が、まったくのランダムでありながら、そこに何かリズムと調和を感じるのが、実に不思議です。
眺めているだけで、瞑想スイッチが入ります。水だけでなく、風と岩とが織りなす、滝の芸術です。うごめく水煙に心を沿わせるうち、自然と解け合っていくような、不思議な感覚になりました。
ここまで豊かなバリエーションを見せてくれる「センジュスポット」。はじめて出会いました。素敵でした…★
動画でも、見てみてくださいね。