この春プレオープンした「滝のリトリート」に対してのわたしの考えなど、こちらのブログでまとめてきています。

滝のリトリート ウェブサイトはこちら

今回はわたしが実際に現場で案内人としてどんなサポートをさせていただいているか、滝のリトリートメソッドの概要をお伝えしていきたいと思います。

***

「見る、聴く、触れる」の3ステップ

「滝のリトリートは滝行のことですか?」と、よく聞かれます。そうですよね、一般的には「滝でやること=滝行」というイメージが強いかと思うのですが、わたしのご案内している滝のリトリートは滝行ではありません。まずは「滝と会って、対話する」というイメージが近いかもしれません。

よく「滝は地球が作り出した芸術作品」と表現しているのですが、まさにアート作品を鑑賞するように、それぞれの滝にじっくりと向き合うスタイルでレクチャーしています。

最初はどなたにもわかりやすいように、「見る、聴く、触れる」の3ステップにわけてご説明しています。日頃の生活で鈍ってしまっている五感のうちのまずは三つを積極的に目覚めさせていきますよ。

●「見る」 コツは擬人化

見るときのコツとしておすすめしているのが「擬人化」です。

わたしはいつも「滝に会いにいく」という表現を使うのですが、まさに滝を人のように見立てて、滝と会ったときの自分なりのファーストインプレッションを表現してみる。人にたとえるとしたら、おしとやかな人なのか、元気な人なのか。老成した感じか、無邪気な感じか…。個人が受ける印象は自由ですから、そこには正解なんてはありません。まずこれだけで、不思議なことに一気に滝が身近に感じられるようになるんです。

そのあと、細かいところを見ていきます。その滝が人だとしたら、一番のチャームポイントはどこだろう。自分が特にグッとくる部分を探していきます。激しく岩が砕けている部分、雫がポタポタと落ちている部分、小さな虹をまとっている部分、あるいはウルウルした鮮やかな苔…。どんなチャームポイントに注目するかというのは本当に人それぞれなのが面白くて、わたしもみなさんのコメントをいつも楽しみに聞いています。

こうして擬人化して見るというステップで、自分のレンズの解像度が上がっていくことを実感できていくと思います。

●「聴く」 滝の音に耳を澄ます

前回のコラムでも滝の音には癒しの周波数があると書きました。滝の音をじっくり味わい尽くしていただくことも、リトリートの重要なステップです。

まず、滝の音がよく聴こえるやり方があって、この写真(↓)のように滝を背にして、お椀のようにした手を耳の前に持ってくるんです。

たったこれだけですが、手が集音マイクのようになり、滝の音だけがクリアに聴こえてくるようになるんですね。みなさん、やってみるといつもビックリされます!

滝の音はそれぞれの滝によってかなり違うのですが、ドドド…とか、シャシャシャ…とか、言葉で表現してみようとするとなかなか難しいもの。滝音はいろんな水の流れの組み合わせで奏でられているんだということがわかると思います。

滝の音が浸透してきた耳には、今度は別の音がよく聞こえてくるようになりますよ。虫の鳴き声、鳥のさえずりや、木々の葉ずれなどまで、聞き分けられるようになってきます。

●「触れる」 できれば裸足で!

滝つぼの水を手でさわったり、できるだけ滝に近づいて水しぶきを浴びたり。そして、できれば裸足になって、足から滝の水のパワーを体感してほしい

なかなかこの感覚は言葉に表現しづらいのですが、足の裏が解放されると身体全体が喜んでいる感じがするのです。「冷たいんじゃないの?」と思われるかもしれません。そう、確かに最初は冷たいんですが、だんだん血流が良くなってくるのか、いつも水に浸かったあとの足は靴を履いたあともなぜかずっとポカポカしています。短い時間でもOKです。滝行ほどハードではありませんし、真冬以外はぜひおすすめしたいステップですよ。

・・・

このように「見る、聴く、触れる」というステップを経ていくと、わたしたちの五感全体が目覚めていきます。視覚、聴覚、触覚に引っ張られるように、嗅覚、味覚もちゃんと研ぎ澄まされていく。なので、滝の前でのランチタイムやコーヒータイムでは、より一層、香りや味わいを楽しむことができるんです。

***

滝の瞑想や呼吸法もレクチャー

滝のリトリートではオリジナルの瞑想や呼吸法も、その場とニーズに応じてレクチャーしています。

瞑想や呼吸法というと、なかなかそれ単体でやろうと思うと慣れないうちは難しいもの。目を瞑ってもすぐに何か雑念が浮かんできてしまったり…。滝の前での瞑想や呼吸法は、目の前にある滝が意識の集中をサポートしてくれるので、やりやすいんです。

たとえばその一つ、わたしが「一滴瞑想」と名付けているシンプルな瞑想法があります。

滝は、水の粒の集合体。川や海になっていると分かりにくいですが、滝になっていると水が落ちる瞬間、水の粒がよりはっきりと見えることがあります。その、どれか「一粒」を、滝壺に落ちるまで、目で追ってみるんです。

この「一滴を追ってみる(なりきる)」ことで、落下のスピード感や、軌道の描き方を体感していくのですが、これを繰り返していると、だんだん水と同化するような感覚になってくるんですね。たった数分ほどそうしているだけで、なんだか頭がすっきりと、クリアになる。こんなに簡単なのに瞑想と同じような効果があるな、と思っているので「一滴瞑想」と呼んでいます。

***

「リトリート」に最適な滝とは

そして…ちょっと話はそれるかもしれませんが、わたしがリトリートの舞台としてどんな滝を選んでいるのか、というところもお伝えしておきますね。

リトリートは「自分の内面と向き合う」ことを目的としているので、わたしはできるだけ誰にでも手軽にその効果を体験していただきたいと考えています。日頃アウトドアに不慣れな方であっても、なるべく余計な心配をせずに、ただ滝と静かにゆっくり対話する時間が取れるようにしたい。そのためには、どんな滝でもいいというわけではなく、「リトリート向きの滝」を選ぶことも案内人としての役目だと思っています。

わたしが意識しているのは次のようなことです。

●鑑賞に適した滝であること

リトリートの舞台としてはなるべく日当たりが良く明るい雰囲気の滝のほうが適していると思います。展望台から遠くにしか眺められないのではなく、ちゃんと近寄れて、長居しても大丈夫なスペースがあるといいです。季節問わず水量がしっかりあって、音を感じたり、飛沫を浴びたり、滝つぼに触れたりできる滝がベストですね。

●危なくないこと

もちろん自然のなかでの活動にはなるため、ケガなどのリスクはゼロにするわけにはいきませんが、リスクの低い滝を選ぶことはできます。まずは、駐車場から滝までの遊歩道が整備されていること。熊、蜂やアブ、蚊などの虫、ヤマビルなど、滞在するのに不安になる要素が少ないことをチェックしています。

●滝までが近いこと

滝までの森林浴、山歩きもしっかり楽しむぞということであればよいのですが、わたしの滝のリトリートでは基本的に滝での滞在時間をできるだけ長く取りたいため、駐車場から歩いて10分以内くらいの場所が適していると考えています。

・・・

ということで…この写真(↓)の場所、滝のリトリートをメインで開催している北杜市清里の吐竜の滝は、まさにこれらの条件を満たした「リトリート向きの滝」であると言えます!

写真、岩の上にわたしたちがいるの、見えますか? こんな感じで、ゆっくりと思う存分、滝と触れ合っていただけますよ!

***

少し、実際の「滝のリトリート」の様子が見えてきましたでしょうか?

次回は、この新しい活動の拠点として「山梨県北杜市」を選んだ理由についてお話していきたいと思います。

よろしければ、また読んでみてくださいね。

滝のリトリートに参加してみたい!という方、ぜひお気軽にお問合せください。

滝のリトリート ウェブサイトはこちら