4月、清里から佐久を経由して軽井沢へ向かった折に立ち寄った滝たちをご紹介しています。

前回は南牧村の千ヶ滝に(記事はこちら)。さらに北上し、南相木村にやっていきました。みなみあいきむら、と読みます。滝が多いエリアだとは聞いていましたが、これまでなかなか立ち寄る機会がなく…

村のウェブサイトには、南相木川の流域にある七つの滝が紹介されていました。

http://www.minamiaiki.jp/taki.htm

これらの滝は「七福神の滝」と呼ばれているのだとか。今回はその七つのうち三つを訪問してきました。

まずはこちら。

●おみかの滝●
長野県南佐久郡南相木村三ヶ尻。二ヶ所の滝見台がある。名前の由来は甕状をした3つの滝つぼがあるという意味の「御三甕」。滝つぼは上ん渕・中ん渕・下ん渕と呼ばれ、中ん渕は最も大きく高さ16m、幅14m長さ27m、水深7mである。滝の落差は16m。
来訪日:2022/4/22

南相木小学校の前に滝の駐車場があってそこから展望台に降りれるのですが、看板によると滝下までも行けるようなので、わたしはそちらから。

「おみか」というひらがな表記が、けっこう目立ちますよね。どうしてこの名前なんだろう?と調べたところ、甕状をした3つの滝つぼがあるという意味の「御三甕」から来ていることがわかりました。

滝下の駐車場からだと、滝まではすぐ。音がすでに聞こえてきています。

階段を登るとトンネルがありました。正面の道は通行止めになっていましたが、向かって右が窓のようになっており、そこから滝から眺められるようになっています。

こちら!

くり抜かれた岩の中に滝見台があるというのは、なかなかめずらしいかもしれませんね!写真を撮るときはあえてこうしてフレームに岩を入れたくなります。

前日までの雨の影響か水の色は茶色く濁ってしまっていたのですが… 滝の流身はシュッとして美しいですし、中段の滝つぼは岩盤に囲まれてちょうど音が響くようになっていて、なかなか迫力があります。

岩の窓のそばには小さな祠もあり、何かをお祀りしているのかな?と、何気なく写真を撮ってきたのですが…

家に帰ってから調べてみたら、おみかの滝にはもう一つの「怖い」名前の由来があったようで。

〜〜〜
むかし昔、和田のある家に「おみか」という気立てのやさしい美しい娘が嫁いできました。ところが、姑はおみかが嫁入りのときに持参した着物が欲しくなり、だんだんおみかがうとましくなりました。ある日、欲に目がくらんだ姑は、おみかを滝の不動様を拝みに連れていき、「ほらっ、あそこに不動様が」といって、おみかに滝つぼをのぞかせ、つき落としてしまいました。
〜〜〜

わ! 姑、ひどい! おみかの祟りを畏れて滝のそばに祠がつくられたのだとか。この言い伝えがあるから、御三甕の滝ではなく、ひらがなで表記しているのかな? こういう民話は「滝の近くに行くと危ないよ」みたいな意味も込められて創作されたものかもしれないですけどね!

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次の滝へハシゴします。おみかの滝からは、クルマで3分くらい。

●立岩の滝・たていわのたき●
長野県南佐久郡南相木村。南相木村のシンボルである「立岩」のふもとにある滝。合計落差15m。

路肩に駐車できるスペースがあるのですが、そこから立岩を望めます!高さ60m、迫力ありますねぇ。頂上にはスサノオを祀ったお社があるそうです。

こちらから降ります。100mだから、距離的にはすぐなんですが…

ずっと階段下りでした。帰り道がしんどそう(笑)

でも、きれいに整備してくださっています!

見えてきました!

こちらが上段の滝です。下流のおみかの滝は水が濁っていたけど、こちらはそうでもなかったです。水量豊富でイキイキ元気に駆け降りてくる、幅広の渓流瀑。

苔もウルウルしてていいですね!

下段の滝を上から見たところ。

下段の滝です!右側に小さな滝も流れています。

展望台から見下ろす形なので滝つぼには近寄れませんが、滝の表情はよく観察できます。

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そして、三つ目の滝!立岩の滝からさらにクルマで3分。

●犬ころの滝・いぬころのたき●
長野県南佐久郡南相木村。「南相木温泉 滝見の湯」横にある渓流瀑。落差は10mほど。

ワンちゃん好きとしては「かわいいネーミングだわ〜」なんて思っていたんですけど、由来を調べてみると「犬が転げ落ちた」とか「犬(野犬)を追いつめて殺した場所」とか(諸説あるようですが)、かわいいワンちゃんなイメージではありませんでした…(涙)「おみか」に引き続き、こっちも怖い系の名付けでした。リアルな当時の暮らしの様子も窺えますけれどね。

まあ、それはそれとして。

こちらの滝は温泉施設のすぐ脇を落ちている滝。今回は立ち寄りませんでしたが、内湯に入りながら滝を見下ろせるようです。

こちらです!川幅いっぱいに落ちる姿、想像以上に迫力ある!いろんな流れを観察することができます。

動画はこちら↓

わたしは、横から眺めるのが好きでした!光を浴びて元気よく飛び跳ねているのがわかります。

キラキラ!

建物がすぐそばにあるのは、まあ賛否あるとは思いますけれども、せっかくなら今度は温泉から眺めてみたいです!

今回訪ねた同じ川を流れる三つの滝、それぞれに個性がありました。すぐにハシゴできるのも魅力ですよね。七福神の滝、残りの四つも気になるから今度はそっちも。自宅から佐久方面に向かうときにはまた立ち寄ってみたいと思います!