先日の記事で、今の会社(出版社)にいるのが「滝のおかげ」と書いたのですが。就職活動では滝にも、少しお世話になったのでした。

10年前。就職活動に連続でコケまくっていた大学4年の春、出会ったある先輩に、こう言われました。

「向こうが欲しい答えを狙うなよ、お前の土俵に連れてこい」

わたしの、土俵……。

(はっ……!……滝?)

その日がちょうど今の会社のエントリーシート提出期限だったので、それまでと書き方を変えてみました。「あなたが最近気になるヒト・コト・モノは」的な欄があって、おそらくここは時事ネタやら、流行への敏感さやらを見る設問なのだろうと思うのですが、ここはあえて空気を読まず、「『滝』です!」と書きました。

一応、編集者志望なので、「見出し」も強調したり、ポイントを3点にまとめたりして、読みやすく工夫して。「食いついてくれ、ここに…!」と。

…そしたら面接で、ヒットー!

「この欄に『滝』って書かないよね、普通。滝の何がいいの?」

ウェルカム、マイ土俵!

「はい、それぞれの滝の多様性やマイナスイオンの癒やし効果もさることながら、たとえば、就職試験などでうまくいかないときなどに、滝の前に行きますと。ただ、何千年以上も前から流れている水がそこにあることに圧倒されまして。またこの大量の水は一体どこから、などと考えていくと、地球の水の神秘に思いを馳せることになります。それに比べて、自分はなんとちっぽけな悩みを抱えているのだろう…と。結局、そんなところから元気をもらえるんです」

とか、なんとか。こんな話を、ふむふむ、と聞いてくれる編集長さんたち。いい人たち、じーん…

「最近、行ってよかった滝は?」

ナイスな追加質問! 知名度関係なく、素直に答える。

「龍頭泉というところがありまして、長崎県なんですけど」

その龍頭泉のエピソードもおかげさまで、生き生きとしゃべらせてもらいまして、緊張も忘れ、その後続いた難しい質問にもスムーズに答えられたような気がします。

就職活動は相性だとかいいますが、こんなわたしの滝話につき合ってくださるこの会社の皆さまとは、きっとウマがあう気がする!と勝手に好印象を抱いてました。役員面接でもしっかり突っ込んでくれたので。

どんな内容であれ、熱中できる趣味があってよかったワ、という思い出です^^

写真は、長崎県の龍頭泉にて、当時大学生の自分。岩のうえではしゃいでいるうちに滑ってわりと深めな滝壺に落ちまして、腰まで浸かってびしょびしょになったのでした。(↓このあと落ちました)

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で! そして、ここ、最近また行ってきたんです!10年ぶり。

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もう滝壺には落ちません、大人なのでね…。素敵な、出会いもありました。また、そのお話も近くここに書きます。