秋の、秋田&青森遠征に来ています。

いつもはわりとゆるい滝めぐり(どちらかというと息抜きとして)をしているわたしが、定期的に気になる地域にちょっと長めのひとり旅。それが「遠征」です!

朝10時、大館能代空港に到着しまして。
レンタカーを借りたら、いざ、滝へ!

…の前に、立ち寄りましたのは、現在開催中の『大館・北秋田芸術祭 2014「里に犬、山に熊。」』
http://inukuma.jp/

芸術祭を運営されているアートNPOゼロダテの石山拓真さんにお会いしました。

DSC_0254

江戸川大学でローカルデザインを研究されている鈴木輝隆先生のご紹介。取材でお会いしてから、滝ガール活動も応援してくださっています★ ローカルデザインによって再生が進んでいる地域、ということで「秋田に行くのならぜひ!」とご紹介してくれたのです。

ひとり旅なので、ピンときたことをして、ピンときたほうに、向かうことができます。滝を目的にした旅だけど、そこからまた滝だけじゃない、新しい出会いがあるのも、滝遠征の魅力!

地域再生のために、地域のポテンシャルを今一度、見つめ直す。アートはその架け橋にいちばんなりやすいのだと思います。芸術祭は今年8回目。県外から気鋭のアーティストが集い、地域の人々と、アートをつくりあげている。これを「コミュニティ・アート」と呼ぶのだそう。

わたしが訪れた鷹巣駅周辺だけでも、面白い展示がずらり! どれも好み…

都築響一さんの「おかんアート」
DSC_0246

写真家・池田晶紀さんの「内陸線のポートレート」
DSC_0249

陶芸家・瀬川辰馬さんの「陶葬」(思い出の品を砕いて釉薬にして陶器にするという…)
DSC_0251

自然溢れる美しい日本のローカルが、もっと元気に、素敵になっていくように。わたしも滝を通じて実は同じ想いを持っていたりするので、その取り組みはぜひ応援したい!
いきなり訪れて、しかもすごく短い間だったけれど、なんだか勝手に同志のような気持ちで、石山さんと別れました。

次の目的地に向かう道すがら、また展示を見つけたので少しだけ立ち寄り。昨年閉校になった浦田小学校会場には、日比野克彦さんが地元に皆さんと創り上げた作品「魚座造船所」が。

DSC_0271

DSC_0266

DSC_0274

出来上がる過程に、ほっこりしました。

…おや。
芸術祭のマップによると、この近くに「滝」のマークもあるではないですか! きっと、滝の神様が「そろそろあなた、滝でしょ」と、出会えるようにしてくれているのだわ…★ 受付の方に(地元のおばあちゃんです)聞いてみると、懇切丁寧に道順を教えてくださいました。

小学校からクルマで3分くらい。農道をいくので、ナビにも出ないし、ここは聞かないとたぶんたどり着けなかった!

今木神社に落ちる滝だそうです。入り口からして、とってもいい雰囲気。

DSC_0277

●四十八滝・しじゅうはちたき●
秋田県北秋田市桂瀬。四十八滝今木神社の奥にある高さ20mほどの滝。その昔、銅の採掘で事故が起き、災難を払うため京都から運ばれた「不動石」が納められている。名前の由来は、上流の大小の滝を含めると四十八あることからきたもの(?)
来訪日:2014/10/29

素晴らしい場所でした…!

DSC_0286

社も新しく、掃き清められていて、大切にされていることがわかります。

誰かがどんぐりをお供えしていました。

DSC_0289

滝前に佇んでいると、どこからともなく優しい風が吹いて来て、赤やら黄色やらのハッパがくるくると舞い降りてきました。派手ではないけれど、しんみり美しい情景。涙が出そうでした。

DSC_0294

芸術祭のマップにも載っていたわけですが、「アート」という新しいきっかけで、人々がここに集い、例えば、こういう里山にある自然と文化にも触れてもらえたら。なんだかそれは、わたしも嬉しくなっちゃう。里山は、かなり創造力がわいてくる場所だと思うなあ。

わたしは滝を通じて、日本の各地で息づいている「想い」を感じたいのでした。観光地ではない、いわゆる里山の滝と神社は、だからこそ訪れたい場所。その場所に住む人々の想いが色濃く反映されているから。

滝そのもの、だけじゃなくて、滝とともにある人々の歴史といまの営みも。わたしにとっては、とても興味深いものなのです。

…と、滝をめぐる旅について、自分の想いも確かめたところで、いよいよ念願の、あの滝に向かいます!

つづく。