先日訪ねてきた山梨県都留市の滝をご紹介!都留市、東京からも比較的近いのに、意外と行ったことがなかったのです。初訪問でした。

●太郎次郎滝・たろうじろうだき●
山梨県都留市夏狩。柄杓流川の右岸に懸かる落差10mの二つの滝。「平成の名水百選」にも選ばれた十日市場・夏狩湧水群の中にある。駐車場から徒歩5分程度。
来訪日:2021/7/29

太郎次郎滝。なかなかインパクトのある名前ですよね。その名前の由来は後でわかることになります。

市の観光協会でもしっかり推している様子で、民家の隣の空き地に駐車場もつくられていました。でも平日でしたので来訪者はわたしだけ。貸し切りです!

ここから歩いて5分程度、とアクセスらくらく!山奥ではなく、住宅地にかなり近いところにある滝なんですね。

柄杓流川に降りると、さっそく湧水がお出迎えです。「平成の名水百選」にも選ばれた十日市場・夏狩湧水群だそうです。天然クーラーの効果がありますから、川沿いはかなり涼しい!

滝もすぐに見えていますよ〜!

さあ!きました!

わ〜!

こちらが、太郎次郎滝。仲良く並んで落ちてます!向かって右が幅広にすだれ状に落ちてくる滝で、左はストンと勢いある一本の直瀑。趣が違うのがいいですね。

さて、どちらが太郎でどちらが次郎なのかな? 

この滝で遊んだ兄弟の微笑ましいエピソードがあるんじゃないかと思いながら案内板を読んでみますと…

ガーン!

全然、微笑ましい由来じゃなかった!

ま、言い伝えは言い伝えだから真実かどうかはわかりませんしね…。賊には気をつけよう、っていう注意喚起の昔話でしょう、うん。

実際、ここに暗いイメージとかはありませんでしたから!わたしの中で勝手に「この近くに住む太郎と次郎という兄弟が釣り勝負をしていた場所」とかの民話をつくって楽しむことにします。

ではでは、じっくり鑑賞していきましょう。

こんな感じで川の対岸に鑑賞スペースがつくられているわけですが…

川は浅かったので、裸足になって渡渉します!滑らないように気をつけながら…この日は深い場所でも膝くらい。ちょうどいい温度で気持ちよかったです!

滝前に到着しました!わーい!

滝はだいたい北を向きに落ちているので、逆光になりますね。夏はお日様の位置も高いので、ちょうど滝の上から光が注いでいるように見えてきれいなんです。

こちらが右側の滝 ↓

落差はたしかに10m程度と大きくはありませんが、細かい水しぶきを散らせながら落ちてくる様子がいきいきとしていて可愛らしいです。この滝は上流から流れているので、潜流瀑というわけではなさそうです。

左側の滝 ↓

こちらはストーンと素朴な直瀑。お日様も当たらないので、控えめな感じですね。

二つの滝の間にはタマアジサイも咲いています。

この動画では風の音に消えちゃってますが、現場では滝の音に混じってセミの鳴き声がジワジワーと聞こえていました。夏ならではのハモリを味わえます。

手ごろな岩に腰掛けつつ、しばしボケッと過ごしました。足元はずっとひんやり。納涼滝見、最高!

広角レンズで撮るとこんな感じです。夏の青い空が眩しい!空間の雰囲気が伝わりますでしょうか。

(ちなみにこの日はずっと雨予報だったんですよ!晴れ女っぷりを発揮しました)

今年もおうちの中に引きこもってばかりであまり夏を感じられていませんでしたが、この滝で小一時間遊んでいたら一気に夏休みモードになりました。この季節の初訪問、大正解だったと思います!

また来ます☆

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さて、都留市と言えばもう一つ、よく知られた観光滝があります。

市中心部にある田原の滝。山中湖を水源に流れる桂川にかかる滝です。

いつもより水量豊富だったらしい!

こちらの迫力ある姿は、橋の上から眺められますよ(付近は小さな公園に整備されています)。

「松尾芭蕉ゆかりの滝」ということで石像がありました!(マスクしてますね…)

芭蕉は江戸の大火で焼け出された後に弟子を頼って都留に逗留していた時期があるんです。そして、この滝で「勢あり 氷柱消えては 滝津魚」と詠んだのだとか。古くから知られている名瀑なんですね。

ですが、この滝は芭蕉の時代から姿を変えてしまっています。崩落やら滝の後退を防止するために昭和30年に砂防堰堤がつくられたそう。そして平成21年にもともとの岩盤に近い「柱状節理っぽく」するアレンジがされたらしいんです!そこまでやるっていうのもまたすごいことですよね。町の中心にこの滝があることを大切にされたいということなのでしょう。

実際、段差の部分は自然な感じのきれいな流れになっていましたよ!

ただ、展望台から見下ろす淵のところにゴミがたまっちゃってて、そこがなんとも残念。人家が近いから仕方ないのかな…。近くにある「おなん淵の滝」の方も、ゴミで残念な景観になってしまっていました。わたしも滝でゴミを見つけたらできる限り拾って帰ってくるようにはしているけど、降りれない場所は無理だからなあ。せっかくの景勝地、自治体でも何か対応してもらえるといいなと思います。

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ランチは近くのカフェへ。

「Cafe 織水」さん。2年前にオープンしたんですって。

きれいにリノベされてて、落ち着く店内!植物の飾り方とかも、いちいち素敵です。

お外の眼鏡橋を眺めながら、名物のカレーをいただきました!

水音をBGMにゆったりとした時間が流れています。滝の帰りに立ち寄るのにぴったりかも。ごちそうさまでした☆