軽井沢の滝めぐり、その4。

浅間大滝と同じ駐車場から、下流側に少し急な階段を降りていくと、開けた明るい場所があって、緩やかな滝を見ることができます。

●魚止めの滝・うおどめのたき●
群馬県吾妻郡長野原町。落差10mほど。幾重もの岩場の段差を清流が滑り落ちる。浅間大滝の下流に位置する滝。同じ駐車場から歩いて5分ほど。
来訪日:2013/10/14

落ちる滝、いうよりは、川に傾斜がついたもの。傾斜のある岩のうえを滑るように流れてくる滝で、こういうタイプは滝の分類で「渓流瀑」と呼ばれています。

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このタイプは、結構好きです!

ほかに、千葉養老渓谷の粟又の滝、
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長野県蓼科のおしどり隠しの滝
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などがあります。

わたしが渓流瀑を好きな理由は、どこからでも、滝の一部に溶け込むことができるから。

流れの勢いに注意しながら、岩の上へ!

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今回の滝めぐりに一緒につきあってくれた母も、軽井沢の滝のなかで、一番のお気に入りの滝だったそうで。

なんで?と聞いたら、「いろんな個性の流れが見られるから」と。

流れのなかに、日陰の部分も、日向の部分もある。サラサラ繊細に落ちている部分もあれば、豪快にやんちゃに、激しく落ちている部分もある。流れの個性が集合して、ひとつの景色として、ゆるやかな雄大な景色として、成り立っている。
そこが、美しい、……と。

うーん、人生の先輩。個性が見事にバラバラな家族たちを長年まとめてきた母ならではの、観点かしら。

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世界のすべての事は、同じような成り立ちで。異なる個性が調和しているものをみたときに、人は「美しい」と感じるのかもしれませんね。

この滝のように、自分も、世界のゆるやかな流れの一部だと思って、日々を過ごしていきたいな、とぼんやり感じました。

ひとりではなく、家族や友人と滝に行くとき、彼らがふと漏らす、一言にハッとさせられることも多いです。

そういえば、父親を連れていったときには、「なぜこんなに大量の水がとうとうと流れているのか」と子供のような素朴な疑問を、感慨深げにつぶやいていました。なんとなく、親しみを覚えました、父に(笑) 意外な感想が聞けたりするから、面白い。

滝が趣味、というひとでなくても、観光地として立ち寄る機会はあると思います。記念写真を取るだけでなく、あと少しだけ。深呼吸しながら、じっと眺めてみることをおすすめしたいです。

やっぱり、みんな、普段と少し違う気持ちになるみたいです。
軽井沢、みなさん、ちょっとしたお休みに訪れることの多い場所かと思うので、ぜひ滝にも足を伸ばしてみてほしいなぁ、と思います。

これまでの、軽井沢の滝めぐり
その1:竜返しの滝・長野県【リアル千住滝でリフレッシュ】
その2:浅間古滝・群馬県【有料だけど貸切りチャンス大】
その3:浅間大滝・群馬県【カワガラスも水遊び】